
皆さん、こんにちは。シェイクの森田英一です。
4月ももう終わり。s
新入社員が入ってからあっという間に一ヶ月が経ちました。
今年の新入社員はいかがですか。
今までの新入社員との違いなどを感じていらっしゃいますでしょうか。
私自身、今年も新入社員研修で多くの方とかかわらせていただき、
また、人事の方とディスカッションするなかで
今年の新人の特徴といえそうなものをいくつか感じました。
今年の新人はとてもまじめで、前向きで、優秀であると思います。
ただ、その一方で感情をあまり出さず、本音がわかりにくく、
自分を出すことを躊躇する傾向があるようです。
「自分なりの考えは持っているけれども、
発言を促されなければ言う必要はない」というスタンスの人がとても多いです。
場から一歩後ろに引いて、
安全な場所から傍観している人が例年より多いという印象をうけます。
そんな彼らの主体性や積極性をどう育成していくかということは、
これからの人事担当者にとっても大きなテーマでしょう。
さて、今回は新入社員育成をテーマとして考えてみたいと思います。
◆現場での育成=OJT?
多くの会社では、新入社員研修が終わると現場に配属され、
先輩にあたるような人がOJTトレーナーとして新人の育成にあたります。
通常、現場での育成というとOJTをイメージし、
1対1の育成関係をイメージするかと思います。
そして、人事側としても現場での育成に関して考える施策は、
OJT(1対1の育成)を如何に促進するかという発想になることが多いと思います。
しかし、当然のことながら、
現場での育成とは1対1の関係のみでなされるものではありません。
実際には、OJTトレーナー以外の先輩社員、その上司、
そして同期のかかわり方も新人の成長に大きく影響を与えています。
もちろんOJTは重要ですが、現場での育成を考える際には、
1対1の関係だけ考えればいいというものではないのではないでしょうか。
OJTトレーナーと新人の1対1で育成を行うということには
メリットとデメリットがあります。
今後の仕事の内容が明確に決まっていて、
それに必要な知識や技能を教えるだけであれば一人の育成担当者だけで
いいかもしれません。
しかし、今の時代は、仕事の内容が頻繁に変化していきますし、
こうすればうまくいくという正解もありません。
また、一人ひとりの価値観や働くスタイルもそれぞれ違ったりします。
そのような状況においては、
OJTトレーナーがかならずしも正解を持っているわけではなく、
概してOJTトレーナーの方の仕事のスタイルの押し付け、価値観、
枠組みでの育成となり、自分のコピーを作るような育成になってしまいがちな
傾向が見られます。
すると、新人とOJTトレーナーの相性が良ければ問題はないけれども、
そうでない場合、「本当にこの人の言っていることが正しいのか」、
「他には考え方はないのか」といった疑問が生まれてきます。
そのような時には、相談に乗り、違う視点を与えてくれたり、
考えを整理してくれたりする人の存在が非常に重要になります。
また、OJTトレーナーを任命することで、
育成責任が明確になるというメリットの反面、
他の人の関心が薄くなってしまう危険性があります。
「あの新人は○○さんの担当だから自分はかかわらなくていい」、
「自分の担当じゃないからあまり余計な口出しはしない方がいいな」というような
発想が起こりがちです。
しかし、実際は、新人にとっても色々な考えや視点を吸収した方がいいですし、
OJTトレーナーからしてみても、育成の仕方で悩んだりしていて、
他の人のサポートを必要としていることも多々あります。
周囲が無関心になってしまうことで、
新人もOJTトレーナーも誰にも相談できずに、
どんどんドツボにはまっていくというケースはとても多いのです。
■チームで新人を育成する
このような状況を考えると、
私は、「チームで育てる」という考え方がとても大切だと思います。
OJTトレーナーがメインの育成担当として責任を持ちながら、
周囲の人も新人を育てることにかかわり、サポートしていきます。
色々な人が新人を見守っていて、心が折れそうなときや、
成長が見られたときには一声かけたり、相談にのったりしていくのです。
そして、新人は色々な人がいて、
色々な考え方があるんだということに気付き、
その中から自分のスタイルを見つけ、確立していくことが出来るのです。
特に今年の新人は、まじめで、素直で、遠慮がちであるがゆえに、
視野が狭くなってしまうことが予想されるので、
色々な人とふれあうことで視野を広げることは大切でしょう。
そのふれあいの中で、自分の個性と立ち居地を確認していくのです。
そういった育成が重要になっていくのではないでしょうか。
子供を育てるにも、母親と父親がいて、
更には、お兄さん、お姉さん、近所のおじさんや、
親戚などが色々なかかわりをする中で、その人は豊かに育っていきます。
会社でもどんどんチャレンジをしていく場と、
安全地帯のように安心できる場が必要でしょう。
OJTトレーナー以外の方からも、
「とても忙しい状況で皆でかかわっているような余裕はない」ということを
言われるかもしれませんが、例えば、新人の表情が曇っているときなど
ちょっとしたときに一声かけるだけでも育成につながってきます。
ランチをたまに一緒に食べるだけでもいいでしょう。
また、新人にちょっとした変化・成長があったときや、
自発的な行動があったときに、さまざまな先輩から、褒められると、
その新人が、その行動をこれからも促そうと思いますので、
ぜひ積極的にやっていただきたいと思います。
そして、そのような職場の風土をつくることは、
マネジャーの役割であると思います。
マネジャーは、新人の育成はOJTトレーナーに任せておけばいいと
考えるのではなく、部署自体を新人の育成の場としてプロデュースしていく
役割を担っていることに気付く必要があります。
そして、全員で関わっていくということを、
育成方針として部署内にきちんと掲げて、率先垂範し、
また、新人の育成ゴールを皆で共有し、
定期的に部署内で振り返りを行っていくことが必要です。
そういったメンバーがお互いにかかわるようなチームが出来ることで、
人が育ち、また、新人の組織に対する愛着も深まり、
そして、仕事のプロとしてのスキルやマインドも身につけていくのです。
そんな職場を持った会社が、
これから伸びていく会社だと私は思っています。
みなさんの職場は新人にとってどんな職場になっていますか。
5年後、10年後に人が育っている職場になっていますか。
それとも人で困っている職場でしょうか。
今一度、現場の育成のあるべき姿に
思いをめぐらせていただければと思います。