
皆さん、こんにちは。シェイクの森田英一です。
早いもので、今年ももうすぐ終わりですね。
毎年、清水寺でその年を表す漢字が発表されていますが、
今年は色々な変化が起こった年ということで、
「変」という漢字が選ばれました。
今年起こった「変化」の中でも一番ショックが大きかったのは、
リーマンブラザーズの経営破綻を象徴とした金融危機でしょう。
今もなお、その波紋が全世界的に広がっています。
円高が進み、海外取引が多い企業は非常に大きなダメージを受けている。
これからどうなっていくのだろうかという不安が
世界経済全体に漂っています。
このような時期は、「会社としての経営ポリシー、人事ポリシー」が
強く問われる時期です。
バブル崩壊以降、多くの企業で成果主義が台頭し、
「人材育成」がないがしろにされてきました。
成果主義により生まれた個人主義傾向や、短期視点の弊害により、
ここ最近、ようやく組織力の重要性や、中長期的な人材育成が見直されるように
なってきていました。
人材育成業界のトレンドでいうと、ご存じのとおり、
対話を軸にした「ダイヤログ」手法や質問を多用する「アクションラーニング」手法、
ポジティブアプローチの「AI:Appreciative Inquiry」といった人と人の関係性を
大切にする人材育成手法が、最近注目を浴びるようになってきていました。
その矢先に、今回の金融危機が起こりました。
この不況によって、これから自分たちの業界はどうなっていくのか、
それを踏まえて、人事担当者として自分たちはどうするべきなのか、
多くの方が不安に思い、悩んでいらっしゃるかと思います。
人材育成予算を全てストップ、
新卒採用を全てストップという方針をとる企業もあれば、
逆に、今だからこそいい人材を採用できるという考えから、採用を強化し、
さらには、この危機を乗り越える人材を育成していこうという企業もあります。
このように危機的な状況だからこそ、
うわべではなく、会社が持っている本当のポリシーが明確に表れます。
私は、この時期にこそ「人を大切にする」というポリシーを
しっかりと貫くことが長期的な繁栄につながると思っています。
実際に、過去を振り返ってみても、
危機的な状況においても、短期的、短絡的な判断をせず、
人を大切にするというポリシーを貫き、着実に人材を育成していった企業が、
長期的に繁栄しています。
また、会社がこのような時期にこそ、言葉だけでなく、
行動でポリシーを示すことによって、
社内だけではなく、社外からの信頼が生まれてきます。
特に、「採用ブランディング」において非常に重要です。
今のような厳しい時期でもなんとか踏ん張って本質的な人材育成を
続けようとする会社は、人を大切にする会社だという評価が高まります。
「変」という漢字に表されるように今の時代は、
外部環境が激変する時代ではありますが、
その変化に流されず「自分たちなりのポリシー」「軸」を
貫いていただきたいと思います。
もちろん会社がつぶれてしまうと元も子もないですが、
そうでない限り、最近ようやく取り戻してきた人を大切にする
という流れを絶やさないでいただきたい。
時には、経営側と考え方が、食い違うこともあるでしょうが、
ぜひ長期を見据えて、人材育成の火を絶やさないように
働きかけてください。
来年は、目の前の「変化」に翻弄されず、「時価総額」だけでなく、
社員が幸せに着実に成長する「社員の幸せ時価総額」が増大する企業が
もっと増える年となるよう願いつつ、今年最後のコラムといたします。
今年もありがとうございました。
森田英一