
皆さんこんにちは。シェイクの森田英一です。
最近、シェイクが人事コンサルティングや社員教育などで接する、企業の人事の方やマネジャークラスの方の中で、「若手に元気がない」と嘆いておられる方が多いと感じます。
「これは成長株だ、と見込んだ新人が、数年経った今では こじんまりして、自分から積極的に動くことがほとんどない」
「大きな仕事ができるチャンスを与えても、ちっとも乗ってこない。」
「『いつでも意見を言ってくれ』と伝えているのに、どうも反応がない」
今回のコラムでは、こういった新人の育成方法で悩みを抱えている人事の方、マネジャークラスの方へ【 新人を自律人にする 】と共に、【 会社の変革 】までにもインパクトのあるマネジメント手法についてお伝えしたいと思います。
若手【 去勢 】のメカニズム ~こんな対応をしていたら、要注意!!
若手の元気がない。「元気だった人が、社会人になってから元気がなくなる」ということは実感としてある人が多いようです。(「そもそも若手に元気のない人が多い」と言われることもありますが…)
弊社が提供しているサービス「プチ大企業調査」において、ある会社で「元気があった若手社員が、数年会社にいると元気がなくなる傾向がある」という質問に対して「はい」と答えた人の割合は約半分。
また、その原因についてうかがったところ、「仕事が忙しすぎる」「非生産的で非効率的な仕事のやり方をさせられている」「上司や先輩が後輩の指導にあたらない」という理由が多く見られました。業務が忙しいため、長期的な視野での育成を後回しにする傾向になってしまっているのです
非効率な業務があったとしても、見直しが行われたりすることなくそのまま行われ、結果、疲弊していってしまう。若手から「これはなぜこうやるのでしょうか?」「こうした方がいいのではないでしょうか?」等の質問があったとしても、忙しい中、思わず、「そんなこと考えてる暇があったら、集中してやれ!」「つべこべ言わずに、うまくできるようになってから言え!」というような対応をしてしまう。短いスパンでの業務の対応に追われ、また、若手に深い思考を必要しない単調な作業ばかり任せてしまった結果、若手はどんどん元気がなくなってしまう。。。
いわば、若手が【去勢】されていくメカニズムです。(※若手だけはなく、組織全体かもしれませんが!)
しかし一方で、同じように業務が忙しい企業であっても、若手が去勢されていない企業もあります。むしろ、若手が活き活きと働き、積極的に意見を述べ、若手の力が企業の原動力になっている。
その違いは、どこにあるのでしょうか。
最も【 変化 】に対応したものが、生き残る時代。
~変化のキーパーソンは、「若手社員」!
「 若手を活かし、企業力の向上につなげている企業 」
そのような企業には、部下のマネジメントの仕方に違いがあることが多く見受けられます。
一昔前は、「 やり方 = How 」が重視された時代でした。ゴールが明確だったが故に、どうやるのか、どうやったらうまくいくのかという「 How 」を工夫すればある程度安定した成長が見込めていました。このような「 Howマネジメント 」の時代には、「 これはなぜやるのか 」といった「 why 」を考えることは非効率であったわけです。
しかしながら、現在は、状況が変わりました。
例えば、音楽業界もiPodの出現によって大きくビジネスモデルの転換を迫られています。新聞業界も、広告業界も、いつITによるビジネスモデルを変革するか、頃合いを見計らっています。このように、今はビジネス自体も大きく変化している時代です。「絶対的に正しい答え」は誰にも分からず、トップダウンだけのアイデア・変革ではリスクが大きすぎる、そんな時代になってきました。
ダーウィンは、進化論の中でこのように語っています。「 最も強いものや賢いものが生き残るのではない。最も変化に対応したものが生き残るのである。 」
では、変化とは、どのように感じとり、対応すればよいのでしょうか?
若手の社員一人一人のアイデアや問題意識が次の変革へのヒントとなる時代になってきたといえるでしょう。
既存の枠にはめるだけではなく、若い世代の新しい考えを取り入れることは、会社にとって、変化をマネジメントするという視点からも重要な戦略になってきました。
脱・「去勢」マネジメント。 ~ポイントは本質的を問う「why?」
「若手を活かすといいことはわかった。だが、どのように活かせばいいのか、わからないから困っているんだ」
お困りの方もいらっしゃると思います。若い世代の問題意識や、疑問、アイデアをどのように活かしていけばいいのでしょうか?
皆さんは、トヨタの「 5W1H 」をご存知でしょうか。通常、5W1H と言うと、「 what, why, who, which, where, how 」というのが一般的ですが、トヨタ版は違います。
「 why, why, why, why, why, how 」です。
「なぜ」を5回考えた上で、「どのように」を考える、という思考法です。
「なぜこのような問題が起きているのか」
「なぜそれは防げなかったか」
「なぜそもそもこれをする意味があるのか」
「なぜこの方法でやっているのか」
「なぜこれを自分がやる意味があるのか」
whyを繰り返し考えることで、本質的な意味を考えることから新たなブレークスルーが生まれることがあります。
今までの常識がこれからの非常識になる時代です。
若手の純粋な視点から見た時の疑問は、次の時代から見た疑問でもあると言えるでしょう。
若手が「why」を考えることを奨励し、若手の「why」をうまく引き出す。
もし、そのwhyにうまく答えられない自分がいるのなら、今までの常識を疑うべきタイミングかもしれません。
また、その「why」を若手にきちんと納得してもらえれば、彼等は仕事に意味を見出し、我々が思っている以上のパフォーマンスをあげることもあるでしょう。
今までの「howマネジメント」から、「whyマネジメント」へ。あなた自身のマネジメントスタイルを変革することから始めてみてはいかがでしょうか?